先週の日経平均株価は、2024年1月~3月の上昇率が20%を超える、過去の日本株相場で見たことのない急ピッチな上昇を背景に、新年度入りする前に上値の重い展開となりました。
配当の権利落ち日となる3月28日には、為替介入への思惑からやや円高に振れたことが嫌気され、権利落ち分(約260円)を上回る下げとなり、一時は4万円割れ目前まで下落しました。
今週は、期末要因による需給が一巡したことに加え、改めて新年度相場入りで企業の業績見通しに対する期待感の高まりも出てくることから新規資金の流入への期待が高まりそうです。
ただ注目しなくてはいけないのは為替相場で、先週は34年ぶりの円安ドル高水準となり、市場関係者の間では政府・日銀の介入が意識されている。
4月28日に東京15区、島根1区、長崎3区の衆院補選の投開票が控えていることもあり、家計圧迫につながる円安に対して政権与党の間でけん制論がより強まることが想定され、注視したい。
今週は、米国でISM製造業景況指数や雇用統計など、重要な経済指標の発表が予定されており、その結果次第では利下げ期待の後退などから不安定な展開になる可能性があるが、米国経済のソフトランディングへの期待が高く、米国市場の地合いは悪くならないと考えます。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示
※RSIのパラメータ値は14
引き続き、25日、75日、200日移動平均線すべてが上向きており強い上昇トレンドにはありますので、引き続き堅調な米国相場が牽引役となり堅調に推移しそうです。
下落した場合の目途としては、4万円の節目が一つで、更に下に行く場合は25日移動平均線、そして38300円辺りのサポートラインとなります。
RSI は60%まで下がってきてはいるものの、
今年入ってからの急ピッチな上昇で、週足ベースでは依然として過熱感を示しているため、
時間軸を長くとってみていくことも非常に重要です。
<上昇要因>
・堅調な米国株相場。
・ローソク足が25日、75日、200日移動平均線の上にあり、移動平均線が全て上向いていること
・円安の定着
<下落要因>
・日本株のPERは過去10年の平均値にあり、割安感は薄れている
・週足ベースのオシレーター系指標は全てにおいて過熱感を示している
・日銀の円買い介入