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日伊物品役務相互提供協定、ローマで署名

11月25日、イタリアの首都ローマにおいて、岩屋毅外務大臣とグイード・クロセット・イタリア国防相が「日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定」(略称:日伊物品役務相互提供協定、日伊ACSA)に署名した。

日伊ACSAは、日本の自衛隊とイタリアの軍隊が、物品や役務を相互に提供する際の手続きや決済方法の枠組みを定める協定である。この協定により、両軍の間で物品や役務の提供が円滑かつ迅速に行えるようになる。

日本はこれまでにACSAを7か国と締結しており、イタリアで8か国目の締結となる。

日伊ACSAの概要

協定の目的

日本の自衛隊とイタリア軍隊の間で、物品や役務を相互に提供する枠組みを定めた協定。両国軍の緊密な協力を促進し、それぞれの活動を効率化することを目的とする。

適用対象の活動

以下のような活動のために物品や役務を提供する枠組みを設定する:

  • 日伊共同訓練
  • 国連平和維持活動(PKO)、人道的救援活動、大規模災害対応
  • 緊急時における自国民および他国民の避難支援
  • 連絡調整や訪問活動
  • その他、各国の法令に基づき認められる活動

提供対象の区分

  • 物品:燃料、食糧、水、宿泊施設、部品、弾薬、被服など
  • 役務:輸送、通信業務、基地支援、修理・整備、訓練業務、衛生業務など

決済方法

  • 提供された物品は返却、または同等の物品を返還、さらに返還が難しい場合は通貨で償還。
  • 役務は通貨償還か同等の価値を持つ役務で決済。

使用条件と制限

  • 提供された物品・役務は、国連憲章に基づく活動で使用される。
  • 提供された物品・役務は、提供国の同意なしに他者に移転できない。

その他の規定

  • 両国間の協議を通じて協定の細部を実施。
  • 協定の効力は10年間有効で、自動更新の可能性あり。