手塚治虫氏の名作『アポロの歌』が、現代解釈で実写ドラマとして蘇る。主演を務めるのは3人組グループ・timeleszの佐藤勝利と、俳優の高石あかり。放送開始は2月18日で、MBS/TBSのドラマイズム枠で放送されることが決定した。
壮大な愛の物語—『アポロの歌』とは
1970年に『週刊少年キング』で連載された『アポロの歌』は、人間のダークな側面を描いた手塚治虫氏の代表的な“黒手塚”作品だ。原作は、壮大な叙情詩の中で愛をテーマにし、真っ向から愛を描いた傑作として評価されている。手塚氏自身が「愛のいくつかのケースについて、それが人間の生き方とどう関わりがあるかを描きたいと思いました」と語った通り、多様な愛の形を深く掘り下げている。
今回のドラマ化では、手塚プロダクションの監修のもと、現代解釈で再構築されており、50年以上の時を経て新たな物語として視聴者に届けられる。
佐藤勝利と高石あかり—異なる個性が紡ぐパラレル・ラブストーリー
佐藤勝利は、幼少期の母とのトラウマから愛を拒絶して生きる大学生・近石昭吾を演じる。昭吾は、愛してもいない女性たちと表面的な関係を持ちながら生きていたが、幼なじみの渡ひろみ(高石あかり)の好意を知ったことで大きな過ちを犯し、愛の試練に向き合うことになる。
一方、高石あかりが演じる渡ひろみは、歌手になる夢を抱きながらバーで働く女性。彼女は昭吾の幼なじみであり、物語の中で重要な役割を担う。高石はこれまで映画『ベイビーわるきゅーれ』や連続ドラマなどで高い評価を得ており、今回のドラマでも圧倒的な存在感を発揮する。
佐藤は「昭吾というキャラクターを通じて愛の本質に触れることができた」とコメントし、高石は「この物語を通じて、愛の形がいかに多様であるかを学びました」と語っている。
脚本・監督に二宮健—50年ぶりの新解釈
全話の監督と脚本を手掛けるのは、これまで『チワワちゃん』や『真夜中乙女戦争』などで知られる二宮健氏。手塚作品を長年愛し、今回のドラマ化に情熱を注いだ二宮氏は、「愛とは、時に苦悩や不自由を伴いながらも、生命の存在を支える根源的なテーマです」と語る。
手塚治虫作品特有のスターシステムが取り入れられ、佐藤勝利と高石あかりがその世界観を見事に体現。さらに、多彩なキャストとスタッフの力が結集し、新たな『アポロの歌』が完成した。
放送情報
- タイトル: アポロの歌
- 放送開始日: 2025年2月18日
- 放送枠: MBS(火曜深夜0時59分)、TBS(火曜深夜1時28分)
- 主演: 佐藤勝利(近石昭吾役)、高石あかり(渡ひろみ役)
- 監督・脚本: 二宮健
- 原作: 手塚治虫『アポロの歌』