アメリカのトランプ新大統領の就任式が1月21日、日本時間の未明にワシントンの連邦議会議事堂で行われた。この式典に、日本政府を代表して岩屋毅外務大臣が出席した。日本の外務大臣がアメリカ大統領の就任式に出席するのは初めてであり、歴史的な出来事となった。
就任式での岩屋外相の発言
岩屋外務大臣は就任式後、記者団の取材に応じた。岩屋外相は式典について「非常に荘厳な感じで、目の前で大統領の演説を聴いて、新政権のスタートを実感した」と述べた。また、「日本の外務大臣が初めて出席するという事実は、トランプ政権が日米関係を重視している表れだ」と語り、日米同盟の重要性を強調した。
岩屋外相はさらに、「これから日米豪印の外相会合や日米外相会談を通じて、日米関係をより高みに引き上げていきたい」と意気込みを示した。
礼拝での交流と各国の要人
就任式に先立ち、岩屋外相はホワイトハウス近くの教会で行われた礼拝に出席し、実業家でトランプ新政権で要職に就くイーロン・マスク氏と短時間の会話を交わした。また、式典の合間にはオーストラリアのウォン外相やインドのジャイシャンカル外相と歓談する場面もあった。
今回の就任式には各国の駐米大使に加え、トランプ氏と関係の深いイタリアのメローニ首相やアルゼンチンのミレイ大統領が招かれた。中国からは韓正国家副主席が出席し、欧州の保守系政党の幹部も参加した。
バンス副大統領への祝辞
岩屋外務大臣は、トランプ政権と共に就任したバンス副大統領への祝辞も発出した。その中で、「日米同盟は日本の外交・安全保障の基軸であり、インド太平洋地域の平和と繁栄に不可欠な基盤である」と述べた。また、「日米同盟のさらなる強化と‘自由で開かれたインド太平洋’の実現に向け、バンス副大統領と緊密に協力していきたい」との考えを示した。
今後の展望は
岩屋外相は、ルビオ米国務長官の上院承認を受け、21日には日米豪印(クアッド)の外相会合や日米外相会談を実施する方向で調整している。これらの会談を通じて、日米同盟のさらなる発展を図る構えだ。