松たか子が主演を務め、松村北斗（SixTONES）と共演する映画『ファーストキス 1ST KISS』が2月7日に公開される。本作は、『怪物』（2023年）で知られる坂元裕二氏が手掛けたオリジナル脚本を、『ラストマイル』（2024年）、『グランメゾン・パリ』（公開中）などを手掛けた塚原あゆ子監督が映画化した作品である。初共演となる2人が夫婦役を演じ、撮影を振り返った。
作品のあらすじ
物語の主人公は、結婚15年目にして夫を事故で失ったカンナ（松たか子）。夫を亡くした悲しみを乗り越え、新たな人生を歩もうとする矢先、彼女はタイムトラベルの力を手に入れる。すれ違いから離婚寸前だった夫・駈（松村北斗）と15年前の過去で再会し、再び恋に落ちたカンナは、未来を変えようと奮闘する。時空を超えた壮大なラブストーリーが展開される。
坂元裕二の脚本の魅力
松は過去にも『カルテット』（2017年）、『大豆田とわ子と三人の元夫』（2021年）などで坂元作品に出演してきたが、映画出演は初めてだった。「坂元さんの映画の脚本を読むのは新鮮だった。“面白そう！”と思いましたね。過去と現在の行き来があるので『どうやって撮るのかな？』と思いましたが、それは監督にお任せして、自分の役に集中しようと思いました」と振り返る。
一方、坂元作品初参加の松村は、脚本のボリュームに驚いたという。「最初に受け取った台本はかなりの分量で、もしそのまま撮影したら4～5時間の映画になっていたと思います。しかし、脚本が削ぎ落とされていく過程で、内容が洗練されていくのを感じました。坂元さんのすごさを改めて実感しましたね」と語った。
印象に残ったセリフ
坂元作品の特徴の一つが、独特なセリフ回しである。松村は「“君は柿ピーの柿が好きで、僕はピーナッツが好き”というセリフが印象的でした。坂元さんらしさを存分に感じるフレーズで、これを自分が言えることが嬉しかったですね」と振り返る。
松もまた「“15年後、人は何を見ても聞いても『ヤバい』しか言わない”というセリフが印象に残っています。2人がそれを乗り越えて楽しそうに会話する場面は、とても魅力的でした」と述べた。
互いに感じた“安心感”
初共演ながら夫婦役を演じた2人だが、互いの存在が大きな支えになったようだ。松は「松村さんのおかげでカンナになれた」と語る。一方の松村も「松さんのサポートのおかげで、毎日全力で役に向き合うことができた」と振り返った。
松村はまた、松の存在の大きさに恐縮しながらも、「どうしたら遠慮せずに芝居ができるかを考えていました。松さんがとにかく見て、聞いてくれるので、安心して演じることができました」と話した。
