自民党の旧安倍派に関連する政治資金問題をめぐり、同派閥の会計責任者が衆議院予算委員会の参考人招致に応じる方向で検討していることが明らかになった。ただし、会計責任者は非公開での聴取を希望しており、与野党間で招致の形式を協議することになった。
予算委員会の招致決定と自民党の対応
衆議院予算委員会は先月、旧安倍派の会計責任者の参考人招致を野党側の賛成多数で議決した。しかし、会計責任者は当初「出席を控えたい」との意向を示し、自民党が出席を促す文書を送るなどの働きかけを行っていた。
こうした状況の中で、17日午後に開かれた理事会で自民党は、会計責任者から「委員会の議決を重く受け止め、出席する方向で調整させてほしい」との意向が伝えられたことを報告した。
聴取の形式を巡る協議
一方で、会計責任者は公開での参考人招致を望んでいない。このため、与野党の筆頭理事が招致の形式について協議を進めることとなった。予算委員会の安住淳委員長は「『委員会の場に来るのではない形でお願いできないか』と言われており、その条件が受け入れ可能かどうか検討するよう指示した」と述べ、「十分配慮しながら対応したい」との考えを示した。
非公開聴取の可能性
与党側は野党側に対し、会計責任者が聴取を受ける方向で検討していることを伝えているが、聴取の形式については引き続き協議が続く見通しである。自民党幹部の一人は「国会の外で非公開で聴取を行うことになるだろう」との見解を示しており、今後の協議結果が注目される。
安住委員長は「先週までと違い前向きな返事が来た。聴取を今週か来週に行いたい」とも述べており、聴取の日程や具体的な実施方法について、今後調整が進められることになる。