Mrs. GREEN APPLEがライブBlu-ray / DVD「ゼンジン未到とヴェルトラウム~銘銘編~」のリリースを記念し、一度限りの上映イベント「SPECIAL GREETING & CINEMA VIEWING」を3月2日に東京・丸の内ピカデリーで開催した。イベントには大森元貴(Vo, G)、若井滉斗(G)、藤澤涼架(Key)が登壇し、スタジアム公演を振り返るトークを繰り広げた。
148倍の倍率を突破したファンが集結
このイベントのチケットはファンクラブ先行抽選で約148倍の倍率を記録し、丸の内ピカデリーには抽選を勝ち抜いた554人のファンが集まった。また、全国47都道府県298の劇場でもライブビューイングが実施された。
今回リリースされたBlu-ray / DVDには、2023年7月に行われたスタジアムツアー「ゼンジン未到とヴェルトラウム~銘銘編~」の最終日・横浜スタジアム公演の模様が収録されている。本ツアーは、彼らがインディーズ時代から続けてきた「ゼンジン未到」シリーズの10周年を記念し、“ヴェルトラウム=宇宙”をテーマにした壮大なステージが展開された。
メンバーが振り返るスタジアム公演
上映後のトークでは、メンバーが改めてスタジアム公演を振り返った。藤澤は「忘れているわけではないけど、改めて夏にやったんだなあと実感しました。ライブハウスから始まったシリーズがスタジアムでできたことに、ありがたい気持ちになりました」と感慨を語った。
大森は「ファンのみんなと同じ目線で映像を観られるのがいいですね。『ゼンジン』シリーズはもともとクローズドなイベントでしたが、スタジアムで開催することになり、大衆化しすぎないように意識しました。アレンジは加えませんでしたが、歌唱によってライブならではの雰囲気を作り、観客と一体になれるようバランスを取っていました」と振り返った。
若井は「初日からすごく盛り上がったのを覚えています。熱いライブでした」と語り、メンバーそれぞれが公演の思い出を共有した。
40℃のステージ、過酷な環境の中でのライブ
イベントでは、真夏のライブの厳しさについても語られた。大森は「スタッフから『ステージ上は40℃ですよ』と言われて、本当に嫌でしたね。まるでお風呂みたいでした」と苦笑し、若井も「本当にお風呂みたいな暑さでしたね」と同調した。
また、楽曲「Dear」の制作について大森は「スタジアムで鳴らせるロックバラードにしたいと思って作りました。実際にその景色が広がっていて、グッときました」と思いを語った。「ゼンジン未到」シリーズを象徴する楽曲「CONFLICT」について藤澤は「涙が止まらなくなりました。楽曲とともに歩んできたことを改めて感じ、ファンの皆さんにも愛されていると実感しました」と話した。
若井が暴露した“初出しエピソード”
イベントでは、若井が「まだどこにも話していないかな」と切り出し、大森の歌唱に関する裏話を明かした。「『ナハトムジーク』の『また間違えて 履き違えてく』の部分で、元貴がアレンジっぽく歌っていたんですが、実は歌い忘れたんじゃないかという説があって……」と暴露すると、大森は「おっしゃる通りです」と苦笑。「気づいたら歌い出すタイミングが過ぎていて、どう巻き返そうか考えた結果、ああいう形になりました……言うなよ、こういうときに!(笑)」と会場を沸かせた。
ファンのエネルギーが活動の原動力
イベントの最後、大森は「僕も家に帰って、もう一度ライブを振り返ろうと思います。皆さんも何度も映像を観て、これからのライブに向けて楽しみな気持ちを募らせてもらえたら」と語った。
司会者からモチベーションについて問われると、「モチベーションというより、ただ頑張っているだけです」と笑いを交えつつ、「本当になりたかった自分になれてきている。皆さんのエネルギーを実感しながら過ごしていて、それが頑張る理由として十分です」とファンへの感謝を述べた。
イベントの締めくくりには、「ライラック」が流れる中、メンバーがステージを去った。若井は笑顔で口ずさみながら、ファンに手を振り、温かな雰囲気の中でイベントは幕を閉じた。