TBS系ドラマ特別企画「わが家は楽し」(13日午後9時)の制作発表会見が東京都内で行われ、主演の小日向文世(71)をはじめ、共演の戸田恵子(67)、King&Princeの高橋海人(25)、プロデューサーの石井ふく子(98)らが登壇した。
本作は、離婚問題をきっかけに「家族とは何か」「夫婦とは何か」を問い直すホームドラマ。「男はつらいよ」シリーズで知られる山田洋次監督(93)が作・脚本を務め、「渡る世間は鬼ばかり」などを手がけた石井プロデューサーと7年ぶりにタッグを組んだ作品である。
山田監督の厳しい指導にキャスト奮闘
制作発表では、山田監督の熱血指導ぶりが話題となった。主演の小日向は「最初にダメ出しを受けたのが自分だったので、かなりショックだったが、その後、次々にみんなが指導されていた」と振り返った。
特に長男・和夫を演じた高橋は、セリフのすべてにダメ出しを受けたという。山田監督から「違うんだよ、君!」と指摘され続けるなか、「とにかく山田さんに認めさせたい一心で挑んだ」と明かした。撮影中は「子ライオンみたいに見えていたかもしれないが、何を言われても立ち向かう姿勢は今後に生かされると思う」と前向きに語った。
和夫の彼女役を演じた山田杏奈(24)も、「こんばんは」のひと言を繰り返し練習したといい、「現場のすみっこで何度も言い続けた。ここまで時間をかけて指導してもらえる現場は貴重だった」と振り返った。
緊張感あふれる撮影現場
撮影現場は厳しい環境だったようだ。小日向は「『渡る世間』の撮影が大変だと聞いていたが、今回も長回しが多く、カメラが6台ほどあり、一気に回すシーンもあった」と明かした。妻・史枝役の戸田も「ワンシーンが長く、せりふも多いため、集中力が求められた」と話し、石井プロデューサーが「すみません」と“謝罪”する場面もあった。
石井プロデューサー「心のドラマを届けたい」
石井プロデューサーは「私の大好きな心のドラマをつくらせていただきました」と語り、山田監督の参加を快諾してもらえたことに感謝の意を示した。
小日向は「石井ふく子さん、山田洋次さんの新作ホームドラマに声をかけていただき光栄です。見てくださる方の心に残る作品になれば」と締めくくった。