映画公開に先駆け「聖地巡礼」 県警や宇宙電波観測所を見学
俳優の山田孝之さんと山下美月さんが、4月18日に全国公開される劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)」の舞台となった長野県を訪問した。両名は同作のゲスト声優を務めており、劇中に登場する長野県庁や南佐久郡南牧村の国立天文台・野辺山宇宙電波観測所を巡った。
県警本部の通信指令室を見学 「リアルな舞台に感動」
山田さんと山下さんは、長野市の県庁を訪れ、県警本部の通信指令室を見学。着ぐるみの江戸川コナンに出迎えられた後、坂下郁夫広報官から、県全体で1日に約300件の110番通報があることなどの説明を受けた。
その後、阿部守一知事や鈴木達也県警本部長らとともにトークイベントに登壇。山田さんは「雪山がメインなので美しく、事件やアクションもあり、普段見慣れた場所が違う風景に見える」と映画の魅力を語った。山下さんも「県庁のロビーが映画と全く同じロケーションで感動した。長野県の魅力が詰まった作品になっている」と話した。
また、山下さんは長野での撮影経験を踏まえ「おそばや日本酒がおいしい」と述べ、露天風呂から見える星空など、信州の自然にも言及した。
阿部知事はコナンのTシャツ姿で登壇し、「コナン君の力を借りて、長野の観光や物産を全国に発信したい」と意気込みを見せた。
野辺山宇宙電波観測所で壮大なスケールを体感
2人は劇中でも登場する南牧村の国立天文台・野辺山宇宙電波観測所も訪問し、直径45メートルの電波望遠鏡などを見学した。研究員役を演じた山下さんは「映画ではスケール感が分からなかったが、実際に来てその大きさに圧倒された」と語った。
山田さんも「最後のアクションシーンはここが舞台。現場に来ると緊張感がある」とコメント。所長の西村淳さんからは、観測に数カ月を要する仕組みや研究施設の詳細が解説され、山田さんは「果てしない!」と驚きを見せた。
さらに山下さんは劇中さながらに、コンピューター操作でアンテナを動かす体験を実施。「人生でこんなに大きなアンテナを動かすのは初めて」と興奮を隠さなかった。
映画と現地のリンクに高まる期待 「観たあとに訪れるのもおすすめ」
山下さんは「映画を観てから実際に訪れたいという人が増えると思う。私たちのように“聖地巡礼”をして、その後もう一度映画を観るのも楽しいはず」と語り、作品と現地の結びつきの強さをアピールした。
山田さんも「細部まで忠実に再現されているので、映画を観た後に来たほうがより楽しめる」とし、作品の魅力と現地体験の相乗効果を強調した。
劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像」は、シリーズ28作目にあたる。長野県の雪山を舞台に、毛利小五郎と隻眼の刑事・大和敢助を軸としたサスペンスが描かれる。山田さんは山中で炭焼き小屋を営む大友隆を、山下さんは野辺山の研究員・円井まどかの声を担当する。
映画は4月18日より全国で公開予定。