デビュー以来の歩みを総括し、新たな章へ
フィリピンのP-POPグループSB19が、3枚目のEP『Simula at Wakas』をSony Music Entertainmentを通じて世界同時配信でリリースした。本作は、グループの芸術的・個人的な成長を描いたものであり、これまでの軌跡を振り返ると同時に、未来への決意を込めた作品となっている。
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「感謝」と「進化」をテーマに制作
SB19は本作について「感謝の気持ちと、これまでどれだけ進化してきたかを示す方法だ」と語っている。『Simula at Wakas』は、2021年の『pagsibol』、2023年の『PAGTATAG!』に続く三部作の完結編にあたる。
グループは「これまでの苦労や成長、節目の出来事すべてが詰まっている」と述べており、本作はこれまでのファンはもちろん、新たなリスナーにも届けたい自信作だという。
普遍的なテーマを探求 ~終わりと始まりの物語~
EPのタイトル「Simula at Wakas(始まりと終わり)」が示す通り、作品は「終わり」と「再生」をテーマにしており、芸術家としてのアイデンティティ、名声、プレッシャーの中で生きる姿が描かれている。Spotify上の公式プレイリスト「This is SB19」では、メンバーによる楽曲解説や制作背景も紹介されている。
メンバー全員が制作に深く関与
本作は、Xerxes Bakker、Alawn、August Rigo、Simon Servida、Josue(RADKIDZ)などの国際的・国内のクリエイターとともに制作され、SB19の5人全員が楽曲制作、構成、ビジュアル面に至るまで積極的に関わった。
グループは「過去数年で最もメンバー全員が積極的に関わったプロジェクト」と語り、毎日のように会議を行い、楽曲のコンセプト、メッセージ、プロモーション方法まで詳細に検討したと明かしている。
話題の楽曲「DAM」や「DUNGKA!」など全7曲を収録
『Simula at Wakas』には全7曲が収録されており、話題の楽曲「DAM」のほか、「Time」「DUNGKA!」などが中心となっている。
バラード「Time」は「時間の経過」という避けられない現実をテーマとし、「One day we’ll run out of time(いつか時間は尽きる)」という歌詞が人生の儚さを想起させる。SB19は「永遠にSB19でいられるわけではない。だからこそ全力で、今を生きたい」と語っている。
一方で「DUNGKA!」は、レイヴやハイパーポップなどの要素を取り入れた実験的な楽曲であり、SB19の音楽的挑戦を象徴する1曲となっている。
没入型アート体験「DAM Tree」も公開中
EPのリリースに合わせて、マニラ・ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)では、没入型アートインスタレーション「DAM Tree」が5月4日まで公開されている。
このアートは「種から始まり、根を張り、枝を広げる木」という生命のメタファーを表現しており、EPのメッセージと連動している。来場者は、音響ドームを通じて楽曲の先行試聴やプレゼント企画にも参加可能で、ファンにとっては必見のスポットとなっている。
ワールドツアーも決定 初日はすでに完売
SB19は『Simula at Wakas』を引っ提げ、5月31日と6月1日にフィリピン・アリーナで2日間のコンサートを開催予定であり、初日のチケットはすでに完売している。その後、台湾、アメリカ、カナダ、シンガポール、中東などを巡るワールドツアーを展開し、オーストラリア、日本、香港などの追加公演も予定されている。
グループは「EP収録曲の新しいアレンジを用意しており、毎回違った体験を届けられる」と語り、ファンとの再会に意欲を見せている。
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