NHKの放送100年特集ドラマ「火星の女王」が12月に放送されることが8日、発表された。本作は直木賞作家・小川哲氏の同名SF小説(今夏刊行予定)を原作とし、人類が火星に移住してから100年後の世界を舞台にした大型SFエンターテインメント。突如現れた謎の物体を巡り、火星と地球の人々の欲望と希望が交錯する物語が展開される。
菅田将暉とスリ・リンが出演
主演は、国際オーディションを経て選ばれた台湾出身の女優、スリ・リン(24)が務める。スリは火星で生まれ育った視覚障害を持つ主人公、リリィE1102を演じる。一方、俳優の菅田将暉(32)は、地球で暮らすISDA(惑星間宇宙開発機関)の若手職員、白石アオト役で出演。火星出身の主人公と地球で出会い、秘密の約束を共有する2人が、運命を揺さぶる大事件に巻き込まれていく。
菅田「未知との遭遇の連続でした」
菅田は撮影を振り返り、「放送100年。100年後のぼくらの話。想像の先の先をイメージしながらのお芝居は未知との遭遇の連続でした」とコメント。未来の世界を想像しながら演じた経験を強調し、「未来を想像しながら観るのが楽しみです」と放送への期待を語った。スリも「ドラマの想像を絶する未来で皆さんとご一緒できるなんて本当に幸せです」と喜びを述べた。
火星移住と人間ドラマの融合
本作は、火星に10万人が移住した未来を舞台に、科学技術の進化と人間の感情や葛藤を描く。主人公リリィが地球へ向かう決意をした背景には、菅田演じる白石との過去の出会いと秘密の約束が存在。出発日に起こる大事件が、2人の運命を大きく変える展開となる。