女優の北川景子(38)が、11月28日公開の映画『ナイトフラワー』(内田英治監督)で主演を務めることが6月12日に発表された。北川が演じるのは、子供たちの夢を叶えるためドラッグの売人となるシングルマザー・永島夏希。ほぼすっぴんで関西弁を駆使し、「子供たちに未来見せてやりたいねん!」と叫ぶ熱演で、清廉なイメージを覆す新たな挑戦を見せる。
本作は『ミッドナイトスワン』(2020年)で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田監督のオリジナル脚本によるヒューマン・サスペンスで、「真夜中シリーズ」の第2弾と位置づけられる。
シングルマザー・夏希の葛藤と決断
『ナイトフラワー』は、昼はパート、夜はスナックで働く永島夏希が、2人の子供の未来のためにドラッグの密売に手を染める物語。過酷な生活の中で子供たちを守るため一線を越える夏希の姿が描かれる。特報映像では、夏希が「お金が必要なんです」と語り、鬼気迫る表情で「子供たちに未来見せてやりたいねん」と叫ぶシーンが収められ、ティザービジュアルには「昼、母親。夜、ドラッグの売人。」というコピーが添えられている。
北川景子のコメント
北川は脚本を読み、「打たれたような衝撃を受けた。夏希はどうすれば良かったのか考え続け、答えが出なかった」と振り返り、「偶然にも最悪な条件が重なった母親だが、他人事ではない」と共感を語った。兵庫県出身の北川は、関西弁の役作りに「地元で見たお母さんを思い出し、言い回しを提案した。監督の『良いね』に自由に暴れられた」と述べ、夏希の「子供の幸せを第一に考える明るさ」に魅力を感じたと明かした。「母の強い想いと泥臭い生き様を見守ってほしい」と観客に呼びかけた。
内田英治監督のコメント
内田監督は本作を『ミッドナイトスワン』に続く「真夜中シリーズ」の第2弾とし、「翳りゆく国での女性の戦いと友情を描く」と説明。北川の演技について「かつて見たことのない圧倒的な演技が爆発した。女優としての次のフェーズを見られた」と絶賛した。クランクイン前のリハーサルでは子役とのエチュードを通じて役を深め、北川の提案を積極的に取り入れたと語った。
北川の最近の役柄
北川は現在放送中のフジテレビ系ドラマ『あなたを奪ったその日から』(月曜22:00)で、娘を亡くした復讐心から誘拐犯となる母親を演じている。『ナイトフラワー』ではさらに感情的なシングルマザー役に挑戦し、すっぴんでネオン街を駆け回り、泣きじゃくる姿で新境地を開く。2023年のWOWOWドラマ『落日』で内田監督とタッグを組んだ経験から、「何が何でもご一緒したい」と本作への出演を決めた。
映画概要
- タイトル: ナイトフラワー
- 公開日: 2025年11月28日
- 監督・原案・脚本: 内田英治
- 主演: 北川景子
- 配給: 松竹
北川景子の圧倒的な演技と、母の愛を巡る壮絶な物語がスクリーンで展開される。
©2025「ナイトフラワー」製作委員会