石破首相、続投を表明「国民の期待に全力」

参院選惨敗の責任は「しかるべき時期に判断」

石破首相(自民党総裁)は2日夜、首相官邸で記者団の取材に応じ、7月の参院選での敗北を受けた自身の進退について「しかるべき時期に責任を判断するが、まず国民がやってもらいたいと思っていることに全力を尽くす」と述べ、首相続投の意向を示した。

この日、自民党は参院選の総括文書を取りまとめ、森山幹事長をはじめ党四役が辞任の意向を示した。


首相「多くの同志を失った責任」

石破首相は同日午後、党両院議員総会に出席し、参院選の結果について「多くの同志を失ったことは私の責任だ。幾重にもおわび申し上げる」と陳謝した。その上で、物価高を上回る賃上げや米国との関税交渉、コメ問題、防衛力強化などを課題に挙げ、「党として道筋を示すことが私の責任だ」と強調した。


党四役が相次ぎ辞任意向

森山幹事長は総会で「選挙結果の責任を取るべく退任したい」と表明。ただし「進退は総裁にお預けする」とも語り、石破首相は慰留する考えを示した。

総会後には、小野寺政調会長、鈴木総務会長、木原選対委員長もそれぞれ辞任の意向を伝えた。党は同日、「政治とカネ」の問題が自民離れを招いたと分析し、再生に向け「解党的出直し」に取り組むとする総括文書を決定した。


臨時総裁選の可能性

自民党総裁選挙管理委員会は同日、臨時総裁選の実施の賛否を確認する手続きを開始した。党則に基づく臨時総裁選の手続きは初めてである。

臨時総裁選を実施するには、党所属国会議員295人と47都道府県連代表の合計の過半数の賛成が必要となる。賛成議員や県連名は公表され、実施の可否は8日に判明する見通しである。