立憲民主党と国民民主党は15日、結党から5年を迎えた。発足当初150人規模だった立憲民主が存在感の低下に直面する一方、15人で旗揚げした国民民主は支持拡大を続け、参院比例選で初めて立憲を上回る結果を残した。両党の源流は同じ民主党にあるが、距離はむしろ広がっている。
国民民主、若年層支持で党勢拡大
国民民主党の玉木雄一郎代表は13日、札幌市で「新しい時代に対応できるのは国民民主党だけだ」と結党5年を振り返った。
国民民主は「対決より解決」を掲げ、与党との協議に前向きな姿勢を示してきた。「年収の壁」見直しや就職氷河期世代支援などの政策が若年層の支持を集め、昨秋の衆院選と今夏の参院選で連勝。地方選挙でも堅調である。
立憲民主、存在感低下に危機感
一方、立憲民主党は野党第1党を維持しているものの、党勢は伸び悩んでいる。初代代表の枝野幸男氏は共産党との候補者一本化を進め、「立憲共産党」との批判を浴びた。
2代目の泉健太氏は国民民主との連携を模索し、3代目の野田佳彦代表も12日に「根っこは元々同じ」と歩み寄りを示した。しかし、候補者調整の実現は一部にとどまる。
支持団体の連合は連携を促すも…
労働組合の中央組織・連合の芳野友子会長は「両党が連携して政策を実現することに変わりはない」と期待を示す。だが、国民民主は独自路線を強めており、榛葉賀津也幹事長は12日、「一本化すればいいという政治や選挙はもう終わっている」と強調した。
世論調査で国民民主が立憲を逆転
読売新聞社の9月全国世論調査では、国民民主の支持率が9%となり、立憲を4ポイント上回った。立憲のベテラン議員は「このままでは追い抜かれる」と危機感を語る。
11日に発足した新執行部では、安住淳幹事長や本庄智則政調会長を起用しており、野田代表の手腕に注目が集まっている。