アニメ映画『果てしなきスカーレット』(11月21日全国公開)は、細田守監督の最新作である。企画・制作はスタジオ地図が担当し、監督・脚本・原作も細田守が手掛ける。本作は、王女スカーレット(声:芦田愛菜)が父の仇を討つため旅を続ける物語で、復讐に失敗し“死者の国”で再び宿敵に立ち向かう姿が描かれる。スカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖役を岡田将生が演じる。
新キャスト発表
新たに発表された声優キャストは、宮野真守、津田健次郎、羽佐間道夫、古川登志夫の4名である。宮野と津田は細田作品への出演経験があり、宮野は『バケモノの子』『竜とそばかすの姫』に続き3作目、津田は『竜とそばかすの姫』に続き2作目となる。一方、羽佐間と古川は細田作品に初参加となる。
宮野真守・津田健次郎:墓掘り人役
宮野真守と津田健次郎は、スカーレットが“死者の国”で出会う夢の中の2人の墓掘り人を演じる。宮野は『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』の童磨役や『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のマリオ役で知られ、津田は『呪術廻戦』の七海建人役や『ゴールデンカムイ』の尾形百之助役などで活躍。両者は不気味な雰囲気漂う墓掘り人役で、独特の声色と存在感を発揮する。
羽佐間道夫:年寄りの長役
羽佐間道夫は、スカーレットと聖に救いの手を差し伸べるキャラバンのリーダー、年寄りの長を演じる。『ロッキー』シリーズのシルヴェスター・スタローンやアル・パチーノ、ロバート・デニーロの吹き替えで知られるレジェンド声優で、現役最高齢の声優でもある。渋くも温かみのある声で、混沌とした世界を生きる2人を優しく導く。
古川登志夫:宿の主人役
古川登志夫は、スカーレットが目指す“見果てぬ場所”を知る宿の主人役を務める。『うる星やつら』の諸星あたる役や『ONE PIECE』のポートガス・D・エース役、『ドラゴンボール』のピッコロ役などで知られる声優界の重鎮だ。柔らかさと男らしさを併せ持つ声で、物語の鍵を握るミステリアスなキャラクターを演じ、展開に大きな影響を与える。
国際映画祭での評価
本作は、第82回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門、第50回トロント国際映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門、第63回ニューヨーク国際映画祭スポットライト部門に選出された。ヴェネチア国際映画祭では10分を超えるスタンディングオベーションが巻き起こり、観客から「平和と人との繋がりを描いたメッセージ性が素晴らしい」「アニメーションの立体感ある表現が美しい」といった声が寄せられ、高い評価を受けた。
その他のキャストとビジュアル
既報のキャストには、山路和弘、柄本時生、青木崇高、染谷将太、白山乃愛、白石加代子、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊、市村正親、役所広司が名を連ねる。メインビジュアルや予告編も公開されており、混沌とした“死者の国”を舞台に個性豊かなキャラクターたちが織りなす物語が期待される。
公開情報
『果てしなきスカーレット』は2025年11月21日より全国公開。細田守監督の新たな挑戦と豪華声優陣の競演に注目が集まる。