「Perfumeは一生続けます」 東京ドームラストライブで活動休止を前にファンと復活を誓う

3人組テクノポップユニット・Perfumeは9月23日、東京・文京区の東京ドームで活動休止前最後のライブを行い、約4万5000人のファンを魅了した。結成25年超、メジャーデビュー20周年を迎えた節目の公演。デビュー記念日の9月21日に「コールドスリープ」と表現した年内でのグループ活動休止を発表していたが、この日は「ポリリズム」「チョコレイト・ディスコ」など新旧18曲を披露し、圧倒的なパフォーマンスで集大成を示した。

ライブは2020年2月のコロナ禍で中止となった東京ドーム公演の“リベンジ”でもあった。LEDセットを活用した宇宙的な演出で、プロデューサー中田ヤスタカ氏(45)が特別アレンジした楽曲を織り交ぜ、ヒット曲「GAME」で開幕。メンバー3人は息の合ったダンスと歌で会場を沸かせた。のっち(37)は「本当に奇跡のような一日」と感慨を述べ、5年ぶりの東京ドーム公演の喜びを共有した。

メンバーコメントと復活の約束

ライブ終盤、かしゆか(36)は「寂しい気持ちと、格好良く締めくくりたい気持ちが両方あります」と心情を吐露しつつ、「この決断は新しい道への挑戦」と前向きに語った。のっちは「みんなを寂しい気持ちにさせないために、一生Perfumeでいるための決断」と強調。あ~ちゃん(36)は「ちょっとコールドスリープしてパワーアップして帰ってくる。必ずまた会えます」と涙ながらに復活を誓い、会場は大歓声に包まれた。最後は「Perfumeは一生続けます」と宣言し、ファンとの再会を約束した。

ファン熱狂と会場周辺の盛り上がり

東京ドーム周辺にはチケットを入手できなかったファンも駆けつけ、活動休止前のラストライブを盛り上げた。30代女性会社員は「『ポリリズム』でファンになった。活動再開を待っています」と願いを込めた。また、東京・ラフォーレ原宿のポップアップショップ「Perfume Closet」では、看板前で記念撮影するファンの姿も。20代女性会社員は「ずっと走り続けてきたので、少しゆっくりしてほしい」とメンバーを気遣った。

年内の活動とソロ活動の展望

所属事務所によると、年内はグループとしての活動を継続し、「音楽番組から声がかかれば出演する方向」としている。一方、来年以降はグループ活動を休止し、メンバー個々の活動に注目が集まる。あ~ちゃんは妹の西脇彩華(32)とラジオ番組のパーソナリティーを務め、かしゆかは2025年1月から3カ月間、日本テレビ「news zero」でシーズンパートナーを担当。のっちはゲーマーとしての顔を持ち、連載活動も行う。事務所は「ソロ活動は未定だが、個別活動やSNS更新の可能性はある」としている。

Perfumeの軌跡

1999年に広島県で結成、2005年にメジャーデビューを果たしたPerfumeは、中田ヤスタカ氏による斬新なテクノポップサウンドで独自の地位を確立。2008年からNHK紅白歌合戦に16年連続出場し、2012年からは海外ツアーも展開するなど、国内外で高い人気を誇る。今回の活動休止は一時的な「コールドスリープ」であり、ファンからは再始動への期待が高まっている。