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秋田県知事選と秋田市長選で新人が初当選 長期政権に区切り

秋田県知事選挙 鈴木健太氏が初当選

6日投開票が行われた秋田県知事選挙は、新人で元県議会議員の鈴木健太氏(49)が、元副知事らを抑えて初めての当選を果たした。

選挙は新人3人による争いとなり、各候補の得票数は以下のとおりである。

  • 鈴木健太(無所属・新)27万3270票【当選】
  • 猿田和三(無所属・新)18万9382票
  • 大久保範夫(無所属・新)5345票

鈴木氏は自衛官などを経て2015年に県議会議員に初当選し、これまでに3回当選。副議長も務めた。選挙戦では、4期16年にわたる佐竹敬久知事の県政からの「刷新」を訴え、急速に進む人口減少への対策や子育て政策の強化を掲げた。

県議会議員が鈴木氏と猿田氏の陣営に分かれるなど、選挙戦は激しさを増したが、鈴木氏は与野党支持層や無党派層から幅広い支持を集めた。

当選を確実にした鈴木氏は、「県民の大きな判断がなされた。今日が秋田県の新たなスタートの日である」と述べ、「人口減少や地域の衰退に立ち向かうため、県議会と協力しながら県政運営に取り組む」との意向を示した。

元副知事の猿田和三氏は「私の力不足であった」と述べ、秋田県政を前に進めるためには立場を超えた連携が必要だと強調した。

秋田県選挙管理委員会によると、今回の県知事選挙の確定投票率は59.59%で、前回より3.03ポイント上昇した。

秋田市長選挙 沼谷純氏が現職を破り初当選

同日に行われた秋田市長選挙では、新人で元県議会議員の沼谷純氏(52)が現職の穂積志氏(5期目を目指す)を破り、初当選を果たした。

得票数は以下のとおりである。

  • 沼谷純(無所属・新)9万8049票【当選】
  • 穂積志(無所属・現)5万1808票

沼谷氏は秋田県職員を経て、2011年に県議会議員に初当選し、4期務めた。前回の市長選では穂積氏に敗れたが、今回雪辱を果たした形である。

選挙戦では、新スタジアムの整備や郊外のまちづくりの見直しを掲げるとともに、子育て支援の充実によって人口を30万人以上に増やすことを目指す政策を訴えた。立憲民主党の推薦を受け、無党派層などからも支持を広げた。

沼谷氏は「閉塞感や厳しい現状を打破し、新しい秋田市政の扉を開いていきたい」と語った。

一方、敗れた穂積氏は「市民の思いを成し遂げられなかったのは私の不徳である」と述べ、4期16年にわたる市政への支援に対して感謝の意を示した。

秋田市選挙管理委員会によると、今回の市長選挙の確定投票率は60.39%で、前回より7.8ポイント上昇し、2009年以来16年ぶりに60%を超えた。