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「19番目のカルテ 徳重晃の問診」日曜劇場でドラマ化 松本潤が主演

富士屋カツヒトの漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」が、TBSの「日曜劇場」枠でドラマ化される。放送は2025年7月からで、主演は松本潤が務める。本作は、特定の臓器や疾患に限定せず、患者全体を診る総合診療科の医師の姿を描く医療ドラマである。原作はコアミックスのWebマンガサイト・ゼノン編集部で連載中で、医療原案として川下剛史が参加している。

松本潤、初の医師役に挑戦

松本潤は、NHK大河ドラマ「どうする家康」(2023年)以来のドラマ出演で、日曜劇場には「99.9-刑事専門弁護士-SEASONⅡ」(2018年)以来約7年半ぶりの主演となる。キャリア30年目で初の医師役に挑む松本は、主人公・徳重晃を演じる。徳重は、患者の訴えを丁寧に聞き取り、暮らしや心の状態を含めて総合的に診察する総合診療医だ。松本は「このドラマをきっかけに『総合診療科』を知る方が増えるのでは。私もその一人です」とコメントし、作品を通じて日本の医療の現状や総合診療への理解が広がることを期待している。

物語とキャラクターの特徴

ドラマは、脳外科や整形外科など18の専門分野に続く「19番目の新領域」として2013年に発足した総合診療科を舞台とする。徳重の最大の武器は、高度な手術や天才的な診断能力ではなく、患者との対話を通じた「問診」である。穏やかで飄々とした性格ながら、患者の抱える小さな苦しみや隠された本音を見抜き、寄り添う姿勢が特徴だ。複雑な症状や診断が難しい患者が次々と訪れる中、徳重がどのように向き合うかが描かれる。

豪華な制作陣と監修

脚本は、TBSの人気医療ドラマ「コウノドリ」シリーズを手がけた坪田文が担当。プロデューサーの岩崎愛奈は「原作を読んで総合診療科の存在を知り、ドラマ化を強く願った」と語る。総合診療医の生坂政臣をはじめ、多くの医師や医療関係者が監修として協力し、リアルな医療描写を目指す。原作者の富士屋は「権力闘争やスーパードクターは登場しないが、医師と患者の人生の一端を描いた」と述べ、ヒーローや悪役不在のリアルな医療物語を強調した。

キャスト・スタッフの意気込み

松本は「温かく魅力的な脚本を通じて、視聴者が前向きな気持ちになれるドラマを届けたい」と意気込む。企画の益田千愛は、徳重を「スーパーマンではなく、日常の中で静かに闘う存在」と表現し、視聴者にとって「居場所のような時間」を提供することを目指す。岩崎プロデューサーは「日曜の夜に温かな気持ちで安心して眠れるドラマを」と願い、キャスト・スタッフ一丸となって制作に臨む。

嵐の活動終了についてのコメント

取材では、松本が嵐の2026年5月での活動終了について言及。「ファンの方々に何ができるか、誠実に向き合いたい」と述べ、記者との対話を大切にしながらも詳細は控えた。白衣姿での新たな挑戦に「新鮮」と語り、撮影への意欲を見せた。

(C) TBSスパークル/TBS