岩田剛典(EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERS)が主演を務める映画「金髪」が、2025年11月に全国公開される。岩田は本作で初の教師役に挑戦。監督・脚本は「決戦は日曜日」(2022年)の坂下雄一郎が手がけ、オリジナル脚本で日本独自の校則、教師の過酷な労働環境、SNSやネット報道の暴走といった社会問題を背景に、大人になりきれない中学校教師の成長を描くシニカルなコメディである。配給はクロックワークスが担当する。
岩田剛典が演じる「ダサい」主人公
岩田が演じるのは、30歳の公立中学校教師・市川。年配の教師たちに囲まれ、“かわいがられる後輩キャラ”が板についたまま大人になりきれていない“イタい”存在だ。ある日、担任クラスの生徒数十人が校則に抗議して髪を金色に染めて登校する“金髪デモ”が勃発し、学校は大混乱に。恋人の赤坂とも疎遠になり窮地に立たされた市川は、抗議活動の発起人である生徒・板録から提案された作戦に乗り、彼と手を組むことで状況を打開しようとする。
岩田は市川について「今まで演じた中でダントツでみっともなくてダサい主人公」と語る。「ちょっとダサいよね、みっともないよね、という日常あるあるが満載で、中高年の皆さんに刺さるはず」とアピールし、共感を誘う“若中年あるある”の描写に自信を見せる。劇場を出る際には「スッキリして晴れやかな気持ちになれる」と視聴者への期待を述べた。
坂下監督の意図とキャスティング
坂下監督は、海外で校則に抗議する生徒がスカートを履いて登校したニュースに着想を得て、日本を舞台に「金髪デモ」を物語の起点に設定。主人公を生徒ではなく担任教師に据え、個性的なキャラクターとして描いた。岩田の起用について、「パフォーマーだけでなく多様な活動をする岩田さんなら、作品の面白さが深まる」と考えオファーしたと明かし、「想像以上の結果だった」とその演技を高く評価。「岩田さんが毒づき、うろたえ、さわやかぶる姿を劇場で楽しんでほしい」と呼びかけた。
ティザービジュアルと脚本の評価
公開されたティザービジュアルでは、困惑する市川の表情とともに、「“イタい”中学校教師が金髪デモに直面し、“正しい中年”になる物語」との坂下監督の説明文が添えられている。本作の脚本は、アジア最大級の映画企画マーケットである香港アジア・フィルム・ファイナンシング・フォーラム(HAF)のIDP部門で非香港映画の企画大賞を受賞。ストーリー展開への期待が高まっている。
岩田と坂下のコメント
岩田は「日本特有の社会問題や固定観念を皮肉と笑いで描く新感覚の映画」と本作を形容。「共感しすぎて自分が嫌になるかもしれないが、劇場を出る時は晴れやかな気持ちになれる」と語った。坂下監督は、岩田の多面的な魅力を引き出し、「金髪の生徒たちに負けない個性的な主人公」を実現できたと満足感を示した。
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