DCスタジオによる新たなユニバースの幕開けとなる映画『スーパーマン』(2025年公開予定)は、スーパーマン/クラーク・ケントを中心に、ロイス・レインやレックス・ルーサーといったおなじみのキャラクターに加え、多数のスーパーヒーローや新聞社「デイリー・プラネット」の関係者らが登場する。新シリーズの第1作目にしてこれほど多くの人物が登場することに、観客が混乱するのではないかという懸念も一部で上がっていた。
これに対し、監督・脚本を務めるジェームズ・ガンは、Esquire Philippinesのインタビューにおいて「心配はなかった」と即答した。すでに多数の試写を行っており、「観客が混乱しなかったという確かな手応えがあった」と明言している。
群像劇の名手・ガン監督の自信
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021年)など、これまでも多くのキャラクターを自在に描き分けてきたガン監督は、今回の『スーパーマン』でもその手腕を発揮すると見られている。
ただし、ガンは「スーパーマンは間違いなく本作の主人公である」と明言。そのうえで、「彼には仕事仲間と遊び仲間がいる」と述べており、デイリー・プラネットの同僚たちと、いわゆる“ジャスティス・ギャング”のメンバーは、スーパーマンにとって異なる立場の友人たちという位置づけであると説明している。
“ジャスティス・ギャング”はあくまで脇役
作中でスーパーマンと関わるヒーローチーム“ジャスティス・ギャング”は、グリーン・ランタン(ガイ・ガードナー)、ミスター・テリフィック、ホークガールの3人で構成されている。しかし、彼らの登場が作品全体の重心を乱すことはない。ガンは「たとえコスチュームにエンブレムが付いていてスーパーパワーを持っていたとしても、彼らはあくまでサポート・キャラクターだ」と強調し、過度な期待や不安を持つ必要はないと語った。
さらにガンは、登場キャラクターの数に関する世間の声に対してユーモアを交えて返答。「『オッペンハイマー』にはうちの3倍くらい登場人物が出ていましたから」と述べ、観客にとって混乱の有無は単なる人数の問題ではないことを示唆した。
新たなDCユニバースの幕開けを飾る『スーパーマン』。ガン監督の手腕と明確なキャラクター設計により、初見の観客にも分かりやすい作品となることが期待されている。