SUPER EIGHTの横山裕(44)が、ソロプロジェクト「ROCK TO YOU」の一環として開催したライブツアー「ROCK TO YOU LIVE TOUR」の東京・Zepp Haneda公演が2025年9月16日にスタートし、9月17日に最終公演を迎えた。初のライブハウス公演を中心としたツアーで、横山は自身のソロアルバム「ROCK TO YOU」の楽曲を披露。8月には日本テレビ系「24時間テレビ48」で105kmのチャリティーマラソンを完走し、2日後にツアーを再開するなど、精力的な活動を見せた。ツアーでは亡魂の母への思いを込めた「オニギシ」を熱唱し、ファンとの絆やロックへの情熱を届けた。
公演の模様
ロック魂あふれるセットリスト
公演はアルバム「ROCK TO YOU」の収録曲「ロックスター」で幕を開けた。横山は「今日は俺たち、ロックしに来ました。今日が最高だったって思えるようなライブをやりたいんよ、だから全力でかかってこいよ!」と観客を煽り、力強いギターと歌声で会場を圧倒。SUPER EIGHTの楽曲をあえて排除し、「僕の美学」を貫いたセットリストで、ロックへの初期衝動を表現した。「cHocoレート」「Kicyu」ではポップなパフォーマンスを披露し、「ポインセチア」では情感豊かなボーカルで魅了。幅広い表現力を見せつけた。
ライブハウスならではの交流
ライブハウス公演の近距離を活かし、横山は観客とのコール&レスポンスで盛り上げた。「黄金期」のイントロでは、猫や犬の鳴き真似を求めるユーモラスなやり取りで会場を笑顔に。「何照れてんの、俺もう44だよ!(笑)本気でやれよ!」と呼びかけ、観客も一体となって応じた。MCでは、自身の芸名「裕」と本名「侯隆(きみたか)」に込められた「あなた」にちなみ、「目の前の“あなた”にロックな思いを届けたい」とプロジェクトのコンセプトを語った。
仲間と母への思い
横山は楽曲にまつわるエピソードを赤裸々に披露。渋谷すばる提供の「繋がる」では、2018年の脱退時の悲しみを振り返りつつ、「あいつの男の決断のおかげで、俺は今ギターを持ててる」と前向きに熱唱。Aぇ! groupの「神様のバカヤロー」をカバーし、後輩の成長を喜びつつ、「俺らより出るの早くね?」と笑いを誘った。なにわ男子の藤原丈一郎、少年忍者の川崎皇輝、嶋崎斗亜ら後輩が見学に訪れたことも明かし、「ちっちゃかった丈の背中も大きくなった」と温かい言葉を贈った。母への思いを込めた「オニギシ」では、2010年の青森公演での涙を振り返り、「オカンがいてくれたから、俺が生まれ、弟たちが生まれ、たくさんの方に出会えた」と感謝を込めて歌い上げた。
ツアーの背景と横山の挑戦
横山は2025年5月9日の44歳の誕生日に1年間限定のソロプロジェクト「ROCK TO YOU」を始動。6月に初ソロアルバムをリリースし、7月から全国11都市21公演のツアーを開始。ツアー中には「24時間テレビ48」で105kmを走破し、7億40万8600円の募金を集めた。フジテレビ系ドラマ「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」の撮影も並行し、多忙なスケジュールをこなした。ツアーはライブハウス公演にこだわり、ファンとの近さを重視。札幌でのソロファンクラブイベントではバーベキューを開催し、ファンとの直接の対話を楽しんだ。
今後の展開
ツアーは9月17日で終了し、9月20日から渋谷すばるとの対バンライブが兵庫・ワールド記念ホールと東京・東京ガーデンシアターで全5公演開催される。横山は「ちょっと怖さもあるけど、気持ちでは負けん」と意気込みを見せた。また、ファンとの交流を振り返り、「楽しいことをできないかなとスタッフと話している」と今後の企画に期待を持たせた。