Netflix映画『This is I』が2026年2月に世界独占配信される。はるな愛(大西賢示)の自伝『素晴らしき、この人生』(講談社)と、和田耕治・深町公美子著『ペニスカッター:性同一性障害を救った医師の物語』(方丈社)を参考にした実話ベースのドラマだ。監督は松本優作氏、企画は鈴木おさむ氏、脚本は山浦雅大氏。80年代からY2Kのヒット曲とダンスを背景に、性別違和を持つ少年と医師の絆を描く。オーディションで選ばれた18歳の高校生・望月春希がアイドルを夢見る主人公・賢示を演じ、斎藤工が600人以上の性別適合手術を執刀した実在の医師・和田耕治を演じる。
ストーリーとテーマ
物語は、幼少期から“本当の自分”に悩み、松田聖子のようなアイドルを目指す少年・賢示を中心に展開する。世間の冷たい視線に苦しむ賢示は、過去に患者を救えなかったトラウマを抱える和田と出会う。和田は賢示との交流で性別違和の苦悩を知り、初めての性別適合手術を執刀。偏見や逆風の中、2人は信頼と絆を築き、“自分らしく生きる”道を見出す。笑いと涙、歌とダンスを交えたエンターテインメントで、「明日も生きてみよう」と背中を押すメッセージを込める。
主演・望月春希の抜擢
望月春希は、トランスジェンダー当事者を含む幅広い応募者からオーディションで満場一致で選出された。繊細な感情表現と存在感が評価され、演技レッスンとワークショップを経て役に挑む。松本監督は「望月春希さんがとにかく凄まじい」と絶賛し、佐藤善宏エグゼクティブプロデューサーは「18歳の高校生を大抜擢した選択が冒険の起点」と語った。望月のデビュー作として注目を集める。
斎藤工とはるな愛の特別協力
斎藤工は、信念を貫き性別適合手術の道を開いた和田耕治を演じる。はるな愛は特別協力として参加し、自身の経験を基にしたエピソードを提供。鈴木おさむ氏は「愛ちゃんから何度も人生の話を聞き、和田先生の本と融合させた。2022年にNetflixに企画を出し、4年かけて完成」と振り返った。はるな愛の“エアあやや”時代や和田の苦闘が、時代背景とともに描かれる。
製作陣のコメント
鈴木おさむ氏は「沢山の人を応援する物語になる」と期待を寄せ、松本優作監督は「笑いあり、涙あり、歌やダンス満載の新エンターテインメント。あの時代に“自分らしさ”を貫く闘いが力強く描かれる」と語った。佐藤善宏氏は「映像と音楽の新たな融合の冒険。80年代・90年代の歌謡曲と現代ダンスでエモーショナルなシーンを生む」と強調する。
配信と期待
『This is I』は2026年2月、Netflixで全世界配信。性別違和や医療のタブーを扱いつつ、普遍的な“自分らしさ”をテーマに、観客に勇気を与える作品だ。公式ティザーでは、80年代ヒット曲とダンスシーンが予告され、音楽ファンからも注目を集める。Netflixの多様なコンテンツ戦略の一環として、グローバルな共感を呼ぶだろう。



