先週は、週初に史上初の4万円を達成したものの、週中以降は、政府関係者による、「日本銀行の3月もしくは4月の金融政策決定会合でマイナス金利を解除することへの容認姿勢を示している」との一部報道を受けたことと、パウエルFRB議長が直近の議会証言で利下げの可能性に言及したことも相まって、一時後退していた日米の金利差縮小の見通しが再び強まり、ドル売り円買いが拡大したことで、日経平均株価は目先の達成感もあったことから利益確定売りに押され、上昇一服の足踏み状況となった。
業種別では自動車、輸送関連などが売られ、逆に銀行株などが大きく買われた。
今週は、先週金曜の米雇用統計が予想よりも弱かったことで、さらに円高が進んだことで下落して始まるものの、下落局面では強い日本株買いの需要が強まり、下落が続くことは考えられないでしょう。
また、マイナス金利の解除は、デフレ脱却の動きに繋がると言え、賃上げを通じた日本経済の好循環が視野に入る中で、銀行や内需など、輸出関連や半導体関連にかわる投資対象に資金が向かっており、株式市場にとっては好循環となっています。
米国では、「2月消費者物価指数(CPI)(12日発表予定)」と「2月小売売上高(14日発表予定)」に注目で為替動向のカギを握る注目指標となります。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示
※RSIのパラメータ値は14
日経平均株価のチャートは、25日、75日、200日移動平均線すべてが上向きており引き続き強い上昇トレンドで、非常に強い相場であります。
但し、RSIは買われすぎと判断できる70%近辺にあり、先週の80%からは下がったものの引き続き過熱状況は続いています。
下落した場合の下値の目安は、38820円あたりのサポートラインと、更に下落する場合は25日移動平均線となります。
<上昇要因>
・米国株市場の非常に強い相場
・外国人投資家の継続的な日本株買い
・ローソク足が25日、75日、200日移動平均線の上にあり、移動平均線が全て上向いていること
<下落要因>
・急激なドル安、円高
・RSIをはじめとしたオシレーター系指標において、買われ過ぎの水準にあること
・日本株のPERは約17倍となっており割安感は薄れている