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藤井聡太王将、ALSOK杯王将戦3連覇達成 - 20連勝で歴史的記録を樹立

第73期ALSOK杯王将戦七番勝負の就位式が
5月23日、東京都文京区の東京ドームホテルで
盛大に行われた。藤井聡太王将(21)は、
挑戦者の菅井竜也八段(32)を相手に4連勝し、
3連覇を果たした。これにより、故大山康晴
十五世名人が1963~66年にかけて達成した
19連勝の歴代記録を抜き、20連勝という新たな
歴史的偉業を成し遂げた。

今期の七番勝負では、居飛車と振り飛車の
対抗形が注目された。藤井王将は経験のない
局面にも柔軟に対応し、圧倒的な強さを見せた。
就位式では、主催者の日本将棋連盟会長羽生善治
九段(53)が「振り飛車のスペシャリストである
菅井八段との対戦は非常に注目されたシリーズ
で、その中で大山の偉大な記録を塗り替えたのは
歴史的な偉業である」と藤井王将を称賛した。

贈位状や賞金目録、王将盾の授与に続き、特別
協賛のALSOKからはスマートフォン忘れを警告
するホームセキュリティーサービスが、森永製菓
からは「inゼリー1年分」が副賞として贈られた。
また、藤井王将が選んだ記念品はフィットネス
自転車であり、「運動不足解消に取り組むいい
機会になる」とのコメントに、会場からは
どよめきが起こった。

藤井王将は謝辞で、「中終盤の難しい将棋が
続いたが集中して考えることができて得るものが
大きかった」と振り返り、「記念撮影は意表を
突く企画が多く、よい思い出になった。来期は
もう少しお手柔らかに」と述べて会場の笑いを
誘った。

現在、藤井王将は豊島将之九段の挑戦を受ける
名人戦と、伊藤匠七段の挑戦を受ける叡王戦、
さらに6月からは山崎隆之八段との初めての頂上
対決となる棋聖戦5番勝負と、複数の防衛戦を
かけ持ちしている。忙しい日々が続く中で、
今後も藤井王将のさらなる活躍が期待される。