映画『ラストマイル』が8月23日より全国公開された。本作は、ドラマ『アンナチュラル』(2018年)、『MIU404』(2020年)と同じ世界観(シェアード・ユニバース)で描かれており、脚本家の野木亜紀子と塚原あゆ子監督が再びタッグを組んだ作品である。
ドラマファン歓喜のキャラクター再登場
『ラストマイル』では、『アンナチュラル』や『MIU404』のキャラクターたちが再登場することが発表されると、ファンから歓喜の声が上がった。ドラマに登場したキャラクターたちとの再会が待ち望まれていたため、この展開はファンにとって大きなサプライズとなったようだ。
シェアード・ユニバースの映画化に至る経緯
塚原監督によると、最初からシェアード・ユニバースの映画を作る計画があったわけではなかった。野木亜紀子から「映画をやりなさいよ」との提案を受け、そこから映画化が進んだという。また、オリジナル映画の企画を通すのは難しいが、『MIU404』『アンナチュラル』のキャラクターたちに再会したいという思いが、企画を前進させた一因であった。
キャラクターの必然性を重視した配役
『ラストマイル』の物語は、世界規模のショッピングサイト「DAILY FAST(デリファス)」の配送物が連続爆破事件に巻き込まれるという設定で展開される。デリファスの関東センター長である舟渡エレナ(満島ひかり)とチームマネージャーの梨本孔(岡田将生)が中心となり、事件解決に奔走する。
物語の中では、『アンナチュラル』から毛利刑事(大倉孝二)、『MIU404』から刈谷刑事(酒向芳)がバディとなり、主要キャラクターとして登場する。塚原監督は、物語に必要なキャラクターを「必然性」に基づいて選び、登場させたと語っている。
続編への期待と監督の思い
『ラストマイル』の公開により、シェアード・ユニバースはさらに広がった。塚原監督は、続編への可能性を否定せず、ファンの期待に応えたい気持ちがあると語る。しかし、無理に続編を作ることで、これまでの作品を壊すことを避けたいとの慎重な姿勢も示している。
塚原監督は、ドラマや映画が完結した後でも、キャラクターたちの人生が続いていることを意識し、ファンと共にその続きを楽しむことができるタイミングが訪れれば、続編を手掛ける意欲があることを明らかにした。