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松本若菜、2クール連続ドラマ主演で挑む“悪女役” — 「托卵妻」への挑戦と決意

2クール連続主演のプレッシャー

俳優の松本若菜(40)が、フジテレビ系木曜劇場『わたしの宝物』(10月17日スタート、毎週木曜22:00、初回15分拡大)で2クール連続の主演を務める。本作は、7月期の『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)に続く連続主演作であり、松本は「2クール連続で主演を務めるというのはご縁があってのことなので、感謝の気持ちでいっぱいです」と語っている。忙しいスケジュールの中でも「とにかく、いただいた役を一生懸命やりきるしかない」と意欲を見せている。

“托卵”を題材にした大人の愛憎劇

『わたしの宝物』は、夫以外の男性との子を、夫の子として育てる「托卵」をテーマにした大人の恋愛ドラマ。松本が演じる主人公・神崎美羽は、モラハラ夫・神崎宏樹(田中圭)と冷え切った関係にありながらも、偶然再会した幼なじみ・冬月稜(深澤辰哉)との一夜の関係で彼の子を宿してしまう。美羽はその子を「宝物」として守るため、夫を欺き、彼に育てさせるという禁断の決断を下す。物語は、3人の複雑な感情が絡み合い、運命が狂っていく様子を描く。

「悪女役」に対する松本の挑戦

松本は「悪女」という役柄について、「最初は怖さもあった」と語る。彼女自身、不倫や托卵といった行為を肯定はしていないが、作品の中で描かれる感情の複雑さに惹かれたという。「観ている方の中には応援できないと感じる人もいるでしょうが、それでも美羽というキャラクターに寄り添いながら、彼女の選択とその結果を描いていきたい」と意気込みを語った。悪女役とはいえ、その背景にある感情や理由を丁寧に表現し、視聴者に共感を引き出すことを目指している。

現場の雰囲気と共演者たち

撮影現場について松本は「非常にダークな物語ですが、撮影現場は明るく、スタッフや共演者の皆さんが良い空気感を作ってくれている」と和やかな雰囲気を報告。共演者の田中圭や深澤辰哉とのやり取りについては、「小学生のようにワイワイしゃべり合い、撮影の合間も楽しく過ごしています」と笑顔で振り返る。田中圭のモラハラ夫役についても「非常に説得力があり、田中さんの演技にはいつも驚かされます」と称賛している。

芝居に対するアプローチ

松本は、物語の暗さに引きずられないよう、芝居にも工夫を凝らしているという。「ダークな役柄でも、暗く演じるのは避けようと監督と話していました。実際、つらい時こそ逆に明るく振る舞うことがあると感じています。そうしたアプローチが、役に自然に入り込むきっかけになりました」と、演技に対する自身の考えを述べた。

代表作としての手ごたえ

松本にとって、本作での悪女役はこれまでのキャリアの中でも特にやりがいのある挑戦となっている。「嫌われたくないという気持ちはありますが、演じる上でそれは断ち切るべきだと思うようになりました。この作品を通じて、また新たな俳優としての一面を見せられたら嬉しいです」と手ごたえを感じている様子を見せた。

本作『わたしの宝物』は、松本若菜にとって新たな代表作となる可能性を秘めた作品だ。視聴者にどのように受け入れられるのか、今後の展開に期待が集まる。