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SixTONES髙地優吾主演舞台『ある日、ある時、ない男。』開幕 西田征史演出のドタバタコメディで不運な男の逆転劇を熱演

SixTONESの髙地優吾が主演を務める舞台『ある日、ある時、ない男。』が、8月25日に東京・東京グローブ座で開幕した。

本作は、西田征史が作・演出を手がける完全オリジナルコメディで、運も金も夢もない主人公・車谷良介(髙地)が、2000万円の裏取引の情報をきっかけに人生の逆転を狙い、周囲を巻き込んだ大騒動を繰り広げる物語。公演は東京(8月25日~9月16日)、大阪(9月21日~28日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)、福岡(10月4日~7日、J:COM北九州芸術劇場 大ホール)で上演され、上演時間は約1時間50分である。

あらすじと舞台の魅力

物語は、良介が暮らす街に巨大ショッピングモールがオープンし、浮足立つ住民の中で彼が偶然知った2000万円の取引を巡るドタバタ劇である。良介は親友の土居直樹(森永悠希)にそそのかされ、取引の横取りを決意。舞台は階段付きの2段構造で、映像パネルを活用し、良介の部屋や弁当屋、ショッピングモールへと場面が次々に変化する。良介が自転車を漕ぐシーンでは「うおおおおおお」の文字が映し出され、観客の笑いを誘った。良介には自転車のサドル盗難や万引き犯の誤解など不運が続き、髙地は眉を八の字にし「生きてる意味あるのかな」と嘆く姿で、優しく純粋なキャラクターを表現した。

豪華キャストと演技

共演者には、土居直樹役の森永悠希、土居の恋人・笹峰たまよ役の大野いと、人気マジシャン・星信男役のオラキオ、清掃員・関口小百合役の佐藤仁美、ハトを扱う八木孝雄役の片桐仁らが名を連ねる。さらに、根本正勝、宮下貴浩、兒玉宣勝、岡部ひろき、松浦京佳、阿久澤菜々、那須一南、浦田大地、イーグル紅・饗庭梨衣花(子役・Wキャスト)が出演。森永は情けないが憎めない土居を、佐藤はやさぐれた清掃員を、片桐はテンポの良い掛け合いで演じ、良介と土居のデュエットシーンは元気な歌声で観客を魅了した。

ゲネプロと初日前会見

8月24日に行われた公開ゲネプロと初日前会見には、髙地、森永、大野、オラキオ、佐藤、片桐、西田が登壇。西田は「髙地くんが稽古初日に台本を全暗記してきて、皆にプレッシャーを与えた(笑)。予定より早く稽古が進んだ」と感謝を述べた。髙地は「舞台や客席を走り回る作品。グローブ座初出演で、舞台裏の交通整理が大変」と語り、SixTONESメンバーの田中樹(『ぼくらの七日間戦争2025』)や京本大我(『Once』)の舞台に触れ、「下半期は個々の活動を頑張る」と意気込んだ。オラキオは、髙地が男子楽屋に保湿ティッシュを置いたエピソードを「良いティッシュ」と称賛し、髙地は「エピソード、弱くない?」と笑いを誘った。

キャストのコメントとエピソード

森永は「グローブ座の階段で体力が奪われるが、全公演を頑張りたい」と気合いを、大野は「緊張もあるが、温かいメッセージを届けたい」と決意を語った。オラキオは、ゲネプロ当日に犬の散歩や区役所の混雑で20分遅刻した「ついてない」エピソードを披露し、片桐の「言い訳ですね」のツッコミで笑いを呼んだ。佐藤は「衣裳は1着だが、オラキオのアドリブをフォローするのが目標」と述べ、片桐は「最年長としてワンチームで頑張る」と微笑んだ。髙地は、SixTONESの活動と並行し、ドラマ『ムサシノ輪舞曲』(2025年)や映画『お嬢と番犬くん』の主題歌「バリア」を通じ、俳優・音楽活動での成長を見せている。

作品の背景と反響

西田征史は『石子と羽男』(2022年)、『泥棒役者』(2017年)などで知られ、本作では「不運が秩序となり、笑いと温かさが共存する群像劇」を目指したと語る。髙地は「自分の人生は運が味方したが、良介の純粋さが人を救う」と役を評し、「展開の多い物語でハラハラと感動を届けたい」とコメント。Xでは「#ない男」がトレンド入りし、「髙地のコミカルな演技が楽しみ」「西田さんの脚本に期待」との声が上がった。チケットの一般発売は高倍率で、X投稿の閲覧数は34万超(5月15日時点)を記録。

公演情報と今後の展望

東京公演は9月16日まで(8月28日、9月1日、4日、11日、15日は休演)。大阪、福岡公演が続き、チケットはS席9800円、A席8800円(税込)。公式サイト(https://naiotoko.com)やX(@naiotoko_stage)で情報が更新される。髙地の2年連続単独主演舞台は、SixTONESの『GOLD』(2025年1月)や『BOYZ』(6月)のリリースと並行し、グループの10周年イヤーを盛り上げる。本作は、笑いと感動のコメディとして幅広い観客に訴求するだろう。