「共亜事件」「虎に翼」がトレンド入り
NHK連続テレビ小説「あんぱん」(総合ほか)の第21回が放送された4月28日、SNS上で「共亜事件」「虎に翼」というワードがトレンド入りした。「あんぱん」内で、前々作「虎に翼」(2024年)で描かれた「共亜事件」が登場したことにより、視聴者の間で大きな話題となった。
オンエア後(午前9時)には、「共亜事件」が「X(旧ツイッター)」国内トレンド4位にランクインするなど、朝ドラ同士の“世界線リンク”が注目を集めた。
「あんぱん」とは
「あんぱん」は、人気アニメ「アンパンマン」の原作者として知られるやなせたかし氏と、その妻・小松暢氏をモデルに、困難な時代を生き抜いた夫婦の物語を描く作品である。脚本は中園ミホ氏、主題歌「賜物」はRADWIMPSが担当し、ナレーションはNHKアナウンサーの林田理沙氏が務めている。
第21回のあらすじ
第5週「人生は喜ばせごっこ」(第21~25回)が始まったこの日、ヒロイン・朝田のぶ(今田美桜)が女子師範学校に合格し、寮生活を開始。一方、幼なじみの柳井嵩(北村匠海)は志望校に不合格となり、浪人生活を送ることになった。
ある日、伯母・柳井千代子(戸田菜穂)が嵩に医師を目指す意志がないかを改めて問うが、嵩は本心を隠していた。そんな中、弟の柳井千尋(中沢元紀)は高知第一高等学校の受験を決意し、将来は法律家を志すと宣言。千尋は机に置かれた新聞を指し、「兄貴、共亜事件、知っちゅうか」と問いかけた。
共亜事件について語りながら、千尋は「正しいことが正しく認められる世の中にしたい」と法の道への思いを語る。触発された嵩は「本当は絵を描いて生きていきたい」と、初めて本心を打ち明ける。これを柳井寛(竹野内豊)と千代子が立ち聞きする場面も描かれた。
「虎に翼」とのリンクに反響
「あんぱん」で登場した「共亜事件」は、「虎に翼」で主人公・猪爪寅子(伊藤沙莉)の父・猪爪直言(岡部たかし)らが贈収賄容疑で逮捕された事件として描かれたもの。劇中設定では1936年(昭和11年)1月に第1回公判が開かれ、同年12月に結審している。史実の「帝人事件」をモデルとしており、同じ時代背景を共有する形で物語がリンクしている。
SNS上では「虎に翼とつながった瞬間」「同じ世界線」「寅子のお父さんが巻き込まれた事件だ」「千尋くん、寅子に会っていてもおかしくない」などの声が寄せられ、視聴者の間で大きな反響を呼んだ。