フィリピンの人気ガールグループBINIのメンバー、Aiah Arcetaが、地元セブ州で発生した地震の被害者支援を呼びかけた。自身の慈善プロジェクト「Aiahdvocacy」(アイアドボカシー)を通じて10月2日に寄付キャンペーンを開始し、4日には現地を訪問して救援活動を支援。セブ州政府からも感謝の意が寄せられ、ファンからは「誇り」との声が相次いでいる。
セブ沖M6.9地震 死者72人超、45万人影響 救援活動が急務
セブ州沖で9月30日夜に発生したマグニチュード6.9の地震は、フィリピン史上最悪級の被害をもたらした。PHIVOLCS(フィリピン火山・地震研究所)によると、震源はボゴ市北東沖19キロ、深さ5キロで、セブシティを中心に最大VII(破壊的)の揺れを記録。10月5日時点で死者は72人に上り、負傷者140人超、行方不明者3人を数える。NDRRMC(国家災害リスク削減・管理評議会)の報告では、45万5631人が影響を受け、1万8154棟の住宅が損壊、うち3507棟が全壊した。
北部セブのボゴ市では、台風ハイヤン被災者向け村で10人が死亡、岩盤崩落で15人、バスケットボール大会中のスポーツ施設崩壊で5人が犠牲となった。セブ州はスペイン植民地時代の古い教会が多く、ダアンバンタヤンの139年史跡教会の鐘楼が崩落するなど、文化遺産も深刻な打撃を受けた。電力・水道の断絶が続き、1万超の余震が発生。BBCによると、住民は屋外で一夜を過ごし、子供たちの泣き声が響く中、トラウマが広がっている。政府はセブ州全域を「惨事状態」に宣言し、軍を動員して救援を急ぐが、病院は負傷者で溢れ返っている。
この地震は、1週間前の台風被害に続く自然災害で、フィリピンの脆弱性を露呈した。TIME誌の分析では、環太平洋火山帯の位置が原因で、首都マニラの「ビッグワン」警戒にもつながっている。
Aiahdvocacyで迅速支援 募金締切5日、救援物資を現地配送
Aiahはセブ出身で、地震直後にAiahdvocacyのSNSで支援を呼びかけた。「LET’S HELP CEBU 🩵 最近のセブ地震を受け、寄付チャネルを開放します。被害者に直接支援を届けましょう」との投稿で、10月5日までの現金寄付を募り、フォームで受け付け。4日にはボランティアと共に救援物資を梱包・配送し、「各箱に希望と慈悲を込めました。寄付者の皆さん、ありがとう」と報告した。
Aiahのキャップブランド「It’s Arc」も、9月30日リリース分の売上を被害者支援に充てることを発表。ABS-CBNの報道では、Aiahの呼びかけで44万ペソ(約120万円)以上の寄付が集まり、ファン支援チームの貢献が大きい。Xでは「#AiahdvocacyPH」のハッシュタグがトレンド入りし、Malaiah Fan Supportが1万ペソを寄付するなど、ファンコミュニティの連帯が目立つ。
現地訪問で士気向上 セブ州知事「笑顔とエネルギーをもらった」
10月4日、Aiahはセブ州庁舎の救援梱包倉庫を訪問。セブ州政府の公式Facebookで「ボランティアと緊急対策センターの皆さんの士気を高め、笑顔とエネルギーをもたらした。セブアノの皆さんへの支援に感謝」と報じられ、知事Pam Baricuatroが直接謝意を述べた。Aiahの訪問は、被災地で疲弊する作業員に励みを与え、救援のスピードを後押しした。
Xの投稿では、ファンが「故郷に戻って手伝う姿に誇り」「純粋な魂」と称賛。Lexaのツイートのように、「Aiahは別格。希望の光」との声が広がり、寄付の輪を拡大させた。
Aiahdvocacyの軌跡 2024年開始、奉仕の愛言語でコミュニティ支援
Aiahdvocacyは2024年にAiahが始めた「特別な愛のクラブプロジェクト」で、9月から12月にかけてコミュニティや施設を訪問する伝統だ。XでAiahは「SNSの慈善動画に触発され、祝福を還元したかった。奉仕が私の愛の言語で、win-win」と語った。幸運な友人・資源・エネルギーを活かし、2024年9月にマニラのトンド地区で開始。以降、動物シェルターのファンイベント支援など、継続的に展開している。
BINIのグローバルブレイク(Billboard Philippines No.1アーティスト)で得た影響力を、社会貢献に振り向けるAiahの姿勢は、P-popシーンにポジティブな影響を与えている。地震支援は、Aiahdvocacyの集大成として、フィリピンの結束を象徴する。
セブの復興は道半ばだ。Aiahの慈善団体は、個人レベルの行動が社会を変える好例となるだろう。詳細はAiahdvocacyのSNS(@aiahdvocacy_ph)で確認可能。