石破茂首相は17日の衆議院予算委員会で、公立高校の授業料を実質的に無償化するため、新年度予算案を修正する意向を示した。所得制限を撤廃し、国公私立問わず年間11万8800円の就学支援金を支給する方針である。また、私立高校向けの支援金についても、現在の年間39万6000円の上限額を引き上げる考えを明らかにした。新たな上限額は、全国平均の授業料45万7000円を基準に検討される。
維新の会は評価も、調整は続く
この方針を受け、日本維新の会は17日夜に幹部会合を開き、石破首相の答弁を評価することで一致した。しかし、前原誠司共同代表は「予算案への賛否を決めるには情報が足りない」と指摘。支援金の上限額をめぐる詳細な調整が引き続き行われる見通しである。
与党と維新の協議では、私立高校の支援金引き上げ幅について溝が埋まっていないが、首相は引き上げに向けた調査の実施を表明した。さらに、維新が求める社会保障改革の一環として、日本医師会が反対している「OTC類似薬」の公的医療保険除外についても、政党間の協議体を設ける意向を示した。
立憲民主党とは依然隔たり
石破首相は維新の会に対して歩み寄る姿勢を見せる一方で、立憲民主党との協議では依然として隔たりが大きい。17日の予算委員会では、立憲民主党の野田佳彦代表が高額療養費制度見直しの凍結を求めたが、石破首相は「凍結すれば制度の持続が困難になる」として要求を退けた。
「年収103万円の壁」見直し協議も再開
一方、18日には「年収103万円の壁」をめぐる税制協議が、自民・公明両党と国民民主党の間で約2カ月ぶりに再開される。自民党幹部は、所得税の控除額を引き上げる新たな案を示すとともに、年収に応じて控除額を段階的に変える方法を検討していると明らかにした。
また、与党は立憲民主党とも政策責任者レベルで会談し、同党が提案した3兆8000億円規模の修正案について意見を交わす予定であり、予算案修正に向けた調整が本格化している。