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野田代表「弱腰ではない」 不信任案見送りの真意

立憲民主党の野田代表は19日、石破内閣に対する不信任決議案の提出を見送った理由について臨時記者会見を開き、「弱腰ではない。責任ある態度だ」と強調し、党内外の批判に反論した。

野田氏は、不信任案を提出しなかった背景として、現在進行中の国際交渉への配慮を挙げた。特に、関税措置をめぐるアメリカとの交渉に触れ、「トランプ大統領と交渉する当事者が石破首相である以上、その交渉の最中に足を引っ張るような政治空白は作るべきではない」と説明した。

さらに、中東地域の緊迫化にも言及し、「邦人の退避が心配だ。危機管理上の問題があるこの時期に、政治空白は避けるべきだと、首相経験者として考えた」と述べた。

不信任案の見送りをめぐっては、党内外から「弱腰」との批判も出ているが、野田氏は「今の国益を考えた判断を弱腰と呼ぶのか。弱腰ではなく、責任ある態度ではないか」と反論し、強い口調で理解を求めた。

また、党内の意見の分裂についても触れ、「意見が割れているテーマについて、代表と執行部が責任を持って判断するのが組織の在り方だ。Aでなければならないと言われても、Bと判断することもある。決まったことには従ってもらいたい」と、党内の結束を促した。